ホクロを除去した話
突然だが、みなさんにコンプレックスはあるだろうか?
遺伝子ガチャでSSRを引き当てた一部のイケメン・美女を除いて、誰しもが一つや二つの欠点を自覚しながら生きているのが現状である。
当然僕もSSRを引けた側の人間ではないので、昔から抱えていたコンプレックスはある。
それは、、、、
「鼻の下のホクロ」
である。
この忌々しいほくろは僕が少年時代の頃から鼻の下のエリアに堂々と鎮座していたが、小さい頃はまだ気にしていなかった。
コンプレックスとして認識し始めたのは中学生に入り、思春期を迎えていたある春の日の出来事である。
部活の仲間から
「どしたんwwwいつまで鼻くそ付けてんのwww」
という悪気のないイジりを受け、僕は「は、鼻くそ、、、鼻くそて、、、、」とフリーズしてしまったことを覚えている。
当時はめちゃくちゃショックだったが、高校生になって「イジられるのをうまく返せるとめちゃくちゃ美味しい」ということを学んでからは
少しだけコンプレックスは緩和されていた。
とは言え自分の中で美点に昇華することは難しいまま、昨日までに至る。
言い方がややこしくなってしまうが、「鼻の下のホクロ」は「目の上のたんこぶ」的な存在としてあり続けたのである。
ただ昨今のナンパ界隈のスト値上げブームに乗っかって、20年以上付き合ってきたホクロとおさらばすることにした。
僕が選んだ皮膚科はネット予約が可能だったので、めちゃくちゃスムーズに予約できた。
対応してくれた医師の方はちょっと変わった方で、麻酔をしながら
「いやー、昔自分に麻酔なしでレーザーしてみたんですけどね、一回当てるごとに激痛走りましたwwwもうあれはやりたくないですねwww」
と語り出した。
心の中で「いやマッドサイエンティストみたいなことすんな」とツッコんでしまったけど、
「自分で経験しないと患者さんの気持ちは分からないんで」とマッドらしからぬひどくまともっぽいことを言ってきたので閉口した。
そうこうしてホクロにレーザーを当ててもらうわけだが、なんせ皮膚を焼いてるので終始焼き鳥屋みたいな匂いが充満してたのはウケた。
手術は5分程度で終わり、軟膏とガーゼをもらって終了。
曲がりなりにも20年以上付き合ってきたコンプレックスが一瞬で消え失せてしまった。なんともあっけないものである。
しばらくは鼻の下にガーゼ貼らなきゃいけないんで、常にマスク状態で誤魔化して生きていきたいと思います。
おわり